産カン北海道

日本産業カウンセラー協会北海道支部の会員、養成講座受講の方々の交流の場

【産カン川田の旭川通信】第9回 「『オプションB』を読む」

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こんにちは、旭川在住の産カン川田です。

 

 

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こんにちは、川田さん!

 

 

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セキカワさん、先月、旭川で大事件がありました。

 

 

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おっと、それは何でしょう…??

地震があったとか、世界のホンダさんがやってきたとか…。

 

 

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なんと、NHKブラタモリ」で旭川が取り上げられたのです!!

 

 

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あらま!!

ブラタモリの本まで出ていますよね~!!

具体的には旭川のどこが取り上げられたのですか??

 

 

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カムイコタンや旭山動物園、旭橋、常盤公園などをタモリさんが歩いていました。

こんな感じですね~。

 

 

 

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へぇ~…!!

 

 

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札幌や小樽、函館、富良野といった華やかな街にくらべ、動物園以外は地味な印象のある旭川が、あのブラタモリに取り上げられるとは!

 

 

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きっとブラタモリらしい、旭川にある歴史からの物語の浮彫りでストーリー構成されていたのでしょうね~。

 

 

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そうです、市民として感無量です。

 さて!!

 

 

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さて!!

 

 

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4月から「オプションB」という本を題材にして勉強していますが、今回はその第7章を取り上げます。心に響いたところをピックアップしますね。

 

 

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お願いします!!

 

 

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『子どもは自分に与えられた機会や、親、保護者、教師、友人たちと築く関係を通じて、レジリエンスを育んでいく。まずは子どもが次の4つの核となる信念をもてるよう、手助けすることが出発点となる。

①自分の人生は自分である程度コントロールできる

②失敗から学ぶことができる

③自分はひとりの人間として大切な存在である

④自分のために役立て、他人と分かち合うことのできる強みが自分にはある』Building resilience depends on opportunities children have and the relationships they form with parents, caregivers, teachers, and friends. We can start by helping children develop four core beliefs: (1) they have some control over their lives; (2) they can learn from failure; (3) they matter as human beings; and (4) they have real strengths to rely on and share. (155P)

 

レジリエンス」という言葉は最近こそ聞かれるようになってきましたが、あまり一般的な言葉ではないかもしれません。

 

 

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ですよね…「レジリエンスについて、100字以内で説明せよ」と突然に言われたら、完全に目が泳いでしまいます。

 

 

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おそらく「回復力」「復元力」「弾性」という意味で大丈夫だと思いますが、私たち産業カウンセラーが関わる場面では、ストレスがかかった状態に耐えて元の状態に戻る力のことを指すケースが多いので、広い意味で「ストレス耐性」と似たような意味だと考えてもよいのではないでしょうか。

ただし、厳密には同じ意味ではないので「ストレス耐性」と「レジリエンス」の意味の違いを考えることで、理解が深まるかもしれません。

 

 

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①~④はサッと読むと「そうだな」と感じますが…。

 

 

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ですよね…しかし1つずつをじっくり吟味すると、自分の子どもに対してそのように教育できているかというと難しい気がします。

 

 

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自分自身のことを考えても言葉では理解できるのですが、本当にギリギリのプレッシャーがかかる場面でこれらのことを信じ切れるかというと、自信はありません。

 

 

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このような信念を持つことは難しいかもしれませんが、小・中・高と、それぞれの発達段階で、とても大切なことだと思います。

小学校の冬休みの宿題で「書き初め」があって、小3の子が「失敗から学ぶことができる」とか書き出したら、ちょっと驚きますけどね。

 

次はこちらです。

 

『彼女はこれを「葛藤をノーマライズする(あたりまえのこととして受け入れる)」と呼んでいる。親が失敗を「避けるべき不面目」ととらえずに、「学ぶべき機会」として歓迎すれば、子どもは積極的にものごとに挑戦するようになる。子どもが算数でつまづいたら、「算数は得意じゃないのね」という代わりに、「算数を難しいと感じるのは、脳みそが成長している証拠よ」といってみましょうと、ドゥエックは勧めている』She calls this "normalizing struggle". When parents treat failure as an opportunity to learn rather than an embarrassment to be avoided, kids are more likely to take on challenges. When a kid stuggles at math, instead of saying, "Maybe math isn't one of your strengths," Dweck recommends, "The feeling of math being hard is the feeling of your brain growing".  (160P)

 

 

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うん、ポジティブな伝え返しですね。

 

 

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自分の子どもに失敗はさせたくないですよね。

今ちょうど我が家の長男が大学2年生で就活をどうしようという話をたまにするんですけど、就活のような一生のことで失敗を経験させるのは恐ろしいですね。

でも、自分では考えていなかった業種や規模の企業にエントリーしてみるとか、とにかく小さなトライをたくさんしてみろというふうに助言してやりたいなと思っています。

 

 

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親心ですね。

 

 

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トライしてみてうまくいかないのは「失敗」じゃないんだよと。

 

 

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親だからこそ言ってあげられる一言ですね。

そのような考え方ができるようになれば、テンション下げずにたくさん挑戦できていいですよね!

 

 

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そうですよね。

シェリルは次のようにも言います。

 

『適切な支援があれば、信念は行動を駆り立て、やがて現実化する。失敗は学習のチャンスだと信じていれば、守りの姿勢を緩め、よりオープンになれる。自分は価値のある大切な存在だと信じていれば、人助けにもっと時間をかけるようになり、自分の価値をさらに高められる。自分に強みがあると信じていれば、それを活用できる機会が与えられる』With the right support, beliefs can fuel action and become self-fulfilling. Believe you can learn from failure and you become less defensive and more open. Believe you matter and you spend more time helping others, which helps you matter even more. Believe you have strengths and you start seeing opportunities to use them   (166P)

 

この分の「適切な支援」という面において、私たち産業カウンセラーが役立てることがあると思います。

失敗を恐れずにオープンになるためには「支え」が必要だということです。

 

 

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ひとは決してひとりでは生きていなくて、社会的関係性の中で支え合って生きていますものね。

 

 

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自分ひとりでは一歩踏み出す勇気が持てなくても、はじめに誰かに支えてもらえば行動しはじめることができると思います。

私たち産業カウンセラーは、誰かの支えになるために日々、スキルを磨き人格を高めようと努力しています。

近い将来、誰かの支えになれたらいいなと思います。

 

次です。

 

『デーブが亡くなって間もなく1年という日の午後、息子の学校の音楽会に行った。うらやましがるのはやめようと、どんなに自分にいい聞かせても、わが子を見つめる父親たちのまなざしに、私たち家族が失ったもの、そしてデーブが失ったものを、まざまざと思い知らされた。帰宅するとすぐ、泣きながら2階に駆けあがった。あいにくこの日はまだ仕事が終わっていなかった。世界中からフェイスブックの大手クライアントを招いて行う、年に一度の夕食会を主催する大仕事が残っていたのだ。ゲストが続々と到着しはじめているというのに、まだ気持ちを立て直せなかった。そばにいた息子に、泣くのをやめてもう行かなくちゃね、といった。すると息子は私の手を握っていってくれたのである。「そのまま行けばいいよ。泣いていたっていいじゃない。ぼくらに何が起こったのか、みんな知ってるんだから」。そしてこうつけ加えた。「ママ、みんなにもたぶん泣きたいことがあるはずだよ。だからそのままでいいんだよ」。私が息子に教えようとしていたことを、息子は私に教えてくれたのである』Nearly a year after Dave died, I attended my son's music concert at school one afternoon. As hard as I try not to be jealous of others, seeing all the fathers watching their children was a stark reminder of what my children and I lost - and what Dave lost. As soon as I got home, I ran upstairs in tears. Unfortunately, my workday wasn't over; I had to host the annual dinner for Facebook's largest clients from around the world. As people started arriving, I still couldn't pull myself together. My son was with me, and I told him that I needed to stop crying and go downstairs. He held my hand and said, "You should just go. And it's okay if you're crying. Everyone knows what happened to us". Then he added, "Mom, they probably have things they cry about too, so you should just be yourself". He was teaching me what I had tried to teach him. (178P)

 

 

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いやー、自分の子どもにこんなこと言われたら、涙を我慢できないですよね。

 

 

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ですよね~。

この章のタイトルが「レジリエントな子どもを育てる」でしたが、これでもうバッチリですね。

自分で自分と向き合い、受け容れ、そのままの自分として認める。

産業カウンセラー協会北海道支部のブログの記事として書いているので、なにか教訓めいたことを言いたいのですが、水泳平泳ぎの北島康介ではありませんが「なんも言えねえ~」ですね。

 

 

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子どもって、スゴイですよね。

 

 

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そう、そしてこんなふうに子育てをしたデーブとシェリルも素晴らしいですね!

だからこそ、つい「いま、デーブが生きていたら・・・」と思ってしまいますが、シェリルと子どもたちは、その段階を乗り越えつつあるんでしょうね。

 

 

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一歩一歩、ですね。

 

 

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さて、次回は第8章に入っていきますよ!

 

 

【おまけの旭川クイズ】

 

さて、下の写真はブラタモリでも紹介された、現存する唯一の屯田兵が住んでいた家屋です。

実はここ、私の家から車で5分ほどのところ。

放送を見てビックリしました!!

 

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ここで「旭川クイズ」です。

 

写真の屯田兵の家が建っている場所の住所は旭川市東旭川町下〇村~」というものですが、〇に入る感じは何でしょう??

 

ヒント:屯田兵が住む場所ですからね。

 

ネタ切れが近づいてきている「旭川クイズ」ですが、ブラタモリのおかげで一回分助かりました(笑)。